よくある質問と回答 Q&A 《クレイセラピー》
- Frequent Asked Questions -

クレイセラピーに関する質問に、E-Conceptionオーナー福島がお答えします。

インデックス

Q1 クレイは金属などを侵食するそうですが、銀歯など歯の詰め物や、指輪なども、クレイによって変質しますか?

確かにクレイには金属を侵食し、錆びさせる作用があります。たとえば、金属面にクレイをちょっとこぼしただけでも12時間も経つとそこの部分が錆びてきます。また、クレイバスでも、たとえば栓についてる鎖部分は次第に錆びが付いてきたりします。本当にパワフルな作用です。

ですが、私たちが日々利用するにあたっては、そんなに神経質になる必要はないです。

金属が変質するまでには時間がかかります。クレイを使ったトリートメントをする時間(クレイバスやパックで15~30分程度)に、変質するようなことはまずないです。指輪についても同じことで、ずっとクレイに触れさせていたら錆びるでしょうが、クレイパックをしている間に錆びがニョキニョキ生えてくるなんてことはないです。万一、錆びてきたら錆びてきたで、その時点で錆取りすればいいですし。

同じことが、身体に入っている金属についても言えるんですよね。たとえば、金歯や銀歯はどうなるんじゃ?という。これに対するお答えも、「目に見えるんだから、自分で気を付けながら使えばよいでしょう」ってことです。

実際、私はクレイ歯磨き粉を毎日愛用しています。本当に歯茎も歯も健康になりました。私も昔から虫歯だらけでして、銀やら金やら沢山詰まっているんですけど、これらが錆びたことはありません。歯磨き所要時間など知れたものですし、常に唾液が流通しているわけですから、そう簡単には作用しないんでしょうね。

ただ、銀歯などがある方は、すすぎをよくするよう気をつけるといいかもしれません。

ところが、これが避妊リングを入れている場合だと、錆びているかどうか、日常的に確認するわけにいきませんよね。だったら、触らぬ神に祟りなしってことで、膣にクレイが入るような方法では使わない方がいいだろう、と。たとえば、クレイバスや、膣炎対策にクレイパウダーをクレイウォーターをスプレーする、などという使い方は避ける、ということです。

また、関節などにボルトが入っている方、最近のボルトは酸化チタン製だと聞きますので、錆びることはないでしょう。心臓のペースメーカーも酸化チタン製が多くなっているそうですから錆びる心配はないでしょうが、クレイがペースメーカーの電気信号になにがしかの影響を与える可能性がないとはいえませんので、大事をとって胸付近へのクレイセラピーは避けたほうがいいと思います。

ところで、「クレイを水と混ぜる時には、金属容器を使用しないで」という注意事項があります。これは、「クレイかきまぜ用に、金属製のスプーンや容器を常用していると、やがてスプーンや容器も錆びてくるし、クレイ自体も変質してくるのでよろしくない」という意味であって、「少しでも金属と接触させたクレイを使ったら体に害が出る」というほど繊細ではありません。クレイが金属と反応するまでにはある程度(少なくとも数時間)はかかりますから、すぐに使っちゃえばまず問題はないでしょう。

Q2 クレイの正しい保存方法について、教えてください。

あまり深く考えなくても大丈夫です。クレイは精油やキャリアオイルと違って、酸化や腐敗することがありませんし、温度による影響も(40度以上の高熱でなければ)受けません。放置しておいても、品質を劣化させずに長期保存できます。

注意するとしたら、次の2点です。

1)保存容器について
完璧な状態で半永久的に保存したいと思うならば、ガラス容器が一番安全です。それも透明なものに入れて、日光が当たるような場所に置いておくのがベストです。

クレイは日干しにより活性化しますので、日光に当ててあげると太陽のエネルギーをまたまた吸収してくれます。日が当たる窓際など、理想的ですね。

プラスティックやポリエチレン容器はクレイが侵食するかもしれないという説もあります。が、最近はプラスティックといっても様々な種類が出まわっていますので、一概にコメント出来そうもありません。薄手の安っぽいふにゃふにゃしたヤツはダメだけど、厚みのある丈夫なものならOK、などと言う人もいます。

いわゆるビニール袋のような素材ですと、長期保存しているうちにクレイがビニールを侵食することはあると聞きますが、侵食された状態は見たことがありません。

E-Conceptionではプラスティック(PET)容器に入れて販売していますが、これは郵送中の破損を避けたいためです。気になる方はガラス容器に移し替えて長期保存してください。ただ、E-Conceptionで使用しているPET容器は、オーストラリアで「食品グレード」として認可された容器で変質しにくいため、そのまま保存用に利用しても問題ありません。

「クレイお試しセット」は郵送中の安全性とコスト面からビニール袋を採用しています。長期保存される方はガラス容器や、PET容器などに移してご利用ください。

※クレイに精油やキャリアオイルなどを加えた状態で保存する場合には、遮光性のある容器をご利用ください。
クレイと混ぜた精油やキャリアオイルなどを光に当てると、酸化・変質することがあります。

2)湿気について
使用する前に水分に触れさせてしまうと効果が減退してしまいます。もともと強力な吸着・吸収力をもつ物質ですから、湿気を避けてしっかり密閉してください。

Q3 クレイペーストを作るときのコツを教えてください。また、クレイペーストは作り置きできますか?

まずクレイをガラス(あるいは陶器)の容器に移してから、クレイの半分~同量程度の水を加えて、そのまま放置します。5分も待てば自然とクレイが水を吸収していって、なめらかなペースト状になります。もし、ペーストが硬すぎるようなら更に水を足し、ペーストがやわらかすぎるようならクレイを足します。キャリアオイルやはちみつ等を加えることもできます。

クレイペーストは作り置きもできます。水分が蒸発してしまうと作用力が落ちますので、乾燥させないように密閉できる容器(金属は避けて)に保存してください。ただし、クレイは作りたてが一番元気!ですので、必要以上には作り置きしないほうがいいと思います。

※クレイペーストにキャリアオイル、はちみつなどの素材を加えると、劣化しやすくなります。密閉容器に入れて冷蔵保存し、2~3日を目処に使い切りましょう。カビが生えていたり、異臭がするようなら捨ててください。

Q4 クレイパックはどれくらいの頻度で行うべきでしょうか?

脂性肌、乾燥肌、敏感肌など、なんらかの症状を改善を目的とするトリートメントの場合には、次のような頻度で行ってください。

最初の1週間は毎日
2週目は、6回
3週目は、5回

・・・という具合に頻度を次第に減らしていきます。改善が見られたら、あるいは日常のフェイス・トリートメントが目的でしたら、週に1~2度で十分でしょう。あまりクレイパックばかりしていると肌を乾燥させすぎてしまうこともありますので、ご注意ください。

また、肩凝り、腰痛、持病などを軽減するために行うトリートメントとしては、クレイ湿布のほうが効果的です。クレイペーストをフェイシャルシート(クレイ湿布用シート)に包んで患部に固定します。しばらく放置してクレイペーストが乾燥したら、また湿布を取り替えます。

Q5 クレイパックをすると、なかなか乾かない部分があるのはどうしてですか?

クレイは水分と一緒になることによって仕事を開始し、仕事が終わると乾燥します。つまり、「なかなか乾かない部分」については、まだクレイが仕事を終えていないということです。

もちろん、クレイペーストを均一に塗ったかどうかにもよりますが、あまりにも乾燥時間に差がある場合、その「乾かない部分」にはなんらかの症状があるということでしょう。クレイが頑張ってヒーリングしてあげたくなるような、不調和、兆候、問題など。クレイの仕事が終わるまで、ゆっくり待ってから、洗い流すようにしてください。

同時に、その部分に五感で判別できる症状がないかどうか、よくチェックしてあげてください。

ちなみに、時々、全身をクレイペーストで覆い、日光浴をすると、身体の各部位の健康度をチェックすることができます。自分では気付いていない、お肌や内臓のトラブルも、こうすることで早期発見できるそうです。

Q6 クレイをボディパウダーとして使うと、静電気が起きることはありませんか?

クレイをボディパウダーとして使用しても静電気は起きません。ペットの毛並みのお手入れなどに使えば、静電気防止にもなるはずです。

Q7 クレイのpHを教えてください。洗浄作用があるということは、アルカリ性ということですか?

クレイの種類にもよりますが、中性に近い性質を持ちます。E-ConceptionのグリーンクレイでpH7(中性)、ホワイトクレイではpH5程度(弱酸性)になります。人間の皮膚は中性~弱酸性ですから、クレイは肌に対して刺激がなく、大変マイルドであることがわかります。

石けんは弱アルカリ性ですが、クレイは石けんのように、皮脂を無理やり取り除くような作用はありません。クレイが肌をお掃除するカラクリは、イオン化したクレイの浸透圧作用によるところが大きいのです。水と交わってマイナスイオン化したクレイが余分な脂分や老廃物を抱き込みます。これがクレイパックを洗い流すときに、一緒に洗い流されてくるわけです。洗浄のカラクリが石けんとは全く違うことがお分かりいただけるでしょう。石けんは過剰に皮脂を吸収してしまい肌に刺激を与えがちですが、クレイは要らないものを抱き込んでお掃除してくれるわけです。

※「オーストラリア産ベントナイト」のようにアルカリ性のクレイもあります。

Q8 クレイバス使用後、そのままお湯を排水溝に流しても、管が詰まったりしないでしょうか?

クレイが目詰まりを起すという可能性はなきにしもあらず、です。「The Clay Cure」には、クレイ粉が浴槽の底に沈むのを待ってから、それをすくって捨てましょう、といったことが書かれています。でも、これは一度に何キロも使った場合のことですので、浴槽いっぱいに片手ひとつまみ程度のクレイを入れている分には、わざわざすくって捨てるほどの量ではないと思います。

ほぼ毎日のようにクレイバスを利用しても、排水溝が詰まるということはなく、かえって排水溝の臭いが消えたような気もします。もっとも、クレイピースなど、時に完全に溶けずにダマになったまま底に沈んでいることはありますので、それは手で取り除きますが、お湯に溶けたクレイの心配まではいらないのでは?と思います。

Q9 自動循環式のお風呂ではクレイバスを利用してはいけないようですが、追い炊き式や、ステンレス製のお風呂についてはどうでしょうか?

クレイは金属を錆びさせる作用があるので、クレイバスでも金属部分は錆びてきます。そのため、「風呂がま(←金属が使われている)には使わないで」と注意を呼びかけています。

栓の穴のまわりとか、栓の鎖については、錆びてきたら目に見えてわかりますから、その時点で軽く掃除してあげれば、錆びは落ちます。目に見える部分については、自分でコントロールできるから、そう気にしなくてもいいだろうってことです。

ステンレス製のお風呂の場合は、浴槽だけのことならば錆びてきたら目で確認できますから、注意しながら使えばよいと思います。

ところが、これが風呂がまの中になりますと、見えません。知らないうちに釜に穴が開いていたとか、機能自体が壊れるという可能性もあるんじゃないかと・・・。「風呂がま総とっかえ」なんていう事態になるやもしれず、そうなったら修復費用が大きいですからね。

実際に、循環式のお風呂で毎日のようにクレイバスをしていたら、風呂がまが故障した、という報告も聞いています。

要するに、バスタブのなかに「パイプ穴」があるお風呂では、クレイバスはしないほうがよい、ということです。

バスタブのなかに「パイプ穴」がある場合には、浴槽の中にはクレイをいれず、他の方法でご活用ください。たとえば、たらいや洗面器を利用して、足浴、手浴、座浴などの部分浴に利用するとか。部分浴って目的にもよりますけど、意外と効果的ですね。

なお、クレイが錆びを起すことによる人体への影響ですが、クレイバスの成分そのものも変質するにせよ、クレイバスにつかっている15分ほどの間に、いきなりその害が身体に入ってくるとは考えにくいです。

Q10 「使用済クレイを再利用すると、クレイが吸収した毒素が戻ってくる」という説があるそうですが、実際にはどの程度の害がありますか?

「The Clay Cure」や「Aroma & Clay therapy」という本には「クレイには反作用がある」ということが書かれているんですが、もう20年近くクレイとは付き合っていても、一度も実感したことないです。というか、ふつうに利用していて反作用の心配をしなくちゃいけないような状況ってないのですね。

ただ、乾燥したクレイペーストをいつまでも皮膚につけっぱなしにしていると、摩擦と密閉により皮膚反応を起こすことはあります。(この状態を見て、昔の人は「反作用」だと思ったのかもしれませんね。)

日頃お使いになる上では、そんなに神経質になることはなく、「勿体ないから再利用しちゃお」という気持ちを捨てさえすれば、まず問題はないと思います。

Q11 1回のクレイバスに、家族で順番に入ってもいいでしょうか?

とても慎重に発言するなら、オススメできません。理由は先にご説明した「反作用」への危惧があるからです。といっても、クレイの反作用がどれほどのものかが分からないので、だったら「触らぬ神に祟りなし」で避けておいたほうがいいだろう、という、その程度のことです。

クレイの反作用説が真実だとすると、最初にクレイバスに入った家族の毒素が、あとから入る家族の体内に戻ってくることになりますよね。「そんなバカな」とは思いますが、逆に「そんなことは絶対にありえない」という立証にも出会ったことがないので、なんともいえません。興味のある方は是非実験してみてください。ご家族が皆さん健康ならば、さしたる害は出ないでしょう(ってことは、さしたる立証にもならないってことか・・・)。

子どもたちが3ヶ月になってから、毎日一緒にクレイバスに入っていました。石けんも一切使わず、クレイだけで子供たちのお肌はつるつになるし、ミルクや汗の匂いも消えるので、重宝しました。「反作用」理論からいえば、私の身体から出た毒が、子どもたちに戻ってるきてもおかしくはないわけですが、子どもたちは至って元気に育ちました。

子どもたちとのお風呂のあと、しばらくしてから夫が同じクレイバスに入ることがありましたが、目に見えた影響は出ませんでした。夫の汗臭さも消えるので、クレイはしっかり仕事してくれているのでしょう。でも、誰かが入ったあとのクレイバスって、けっこう臭うので、あんまり心地いいものではないかと思います。

どうしても、というときは、誰かが入ったクレイバスにクレイを足してから入ってはいかがでしょうか?新しく仲間入りしたクレイが働いてくれるでしょう。

Q12 クレイバスのあとは「かけ湯」をしたほうがいいですか?また残り湯を洗濯に使ってもいいですか?

「かけ湯」はお好みです。クレイの粉が多少身体に残っていても乾燥すれば自然に落ちますから、かけ湯で落としても同じことでしょう。ただ、かけ湯をしないと、タオルに色がつくことがあります(洗濯すればとれます)。

クレイバスの残り湯の洗濯利用についてですが、明確な反対理由はありませんが、クレイの色が洗濯物に付くという被害が出るかもしれませんのでご注意ください。私はレッドクレイ水で下着を手洗いして、赤茶色に変色させた経験があるので、ちょっと慎重派です。でも、クレイ水で洗濯すると柔軟剤がいらないほどふっくら仕上るという話も聞きます。

ホワイトクレイ(クレイバスにはあまり適さないんですが)、グリーンクレイならば、大丈夫そうです。

Q13 クレイの品質の見分け方を教えてください。

クレイには様々な種類があるので、品質の判別はそう簡単ではありません。

クレイセラピーに利用できる良質のクレイとは、次のような条件を満たすものだろうと、私は考えています。

• 汚染されていない地下深くから掘り出されたものであること
• オーブンなどで人工的に乾燥されたものではなく、日光で乾燥されたものであること
(クレイは加熱すると変質します。また天日干しによってクレイを活性化することができます。)
• 人工的な香りづけがなされていないこと
• 含まれるミネラル成分に極端な偏りがないこと

これらの条件を満たすかどうか、メーカーに問い合わせてみましょう。

また、いろいろなクレイを比較してみると、官能でも、ある程度判別できます。判別方法としては、

香りをかいでみる。
人工的な香りづけがされているか、汚染された不自然な匂いがあるかどうか分かります。また、オーブンで乾燥させたものは「焼いた匂い」がします。

クレイパックしてみる。
効き目が違います。オーブン乾燥されたものは、肌を乾燥させます。

Q14 いろいろな種類や名称のクレイがありますが、クレイの分類について詳しく教えてください。

クレイは、鉱物学上、含まれる成分と分子構造によって、カオリン(Kaolin)、イライト(Illite)、スメクタイト(Smectite)、クロライト(Chlorite)、バーミキュライト(Vermiculite)などのグループに分類されます。

このうち、美容用のクレイとしてよく出回っているものは、カオリン、スメクタイト、イライトです。ただし、クレイは自然物質ですから、必ずしもキレイに100%カオリン、100%スメクタイトだけで生成されているわけではありません。カオリンという名称で販売されているクレイでも、実際カオリンの含有量は半分くらいしかない場合もあります。

よく耳にする「モンモリオナイト」という名称は、もともとはフランスのモリオナイト火山で採掘されたことから名づけられたもので、スメクタイトの一種です。他の地域で採掘されたもので、これに似た成分を持つものが同名で呼ばれていることがあります。

また、「ベントナイト」という名称もよく聞きますが、これは鉱物学上の名称ではなく、もともとメーカーが採掘場所の名前から付けた商品名が一般に広まったものです。成分的にはスメクタイトと同じか類似していますが、スメクタイト以外の成分が含まれることもあります。

ちなみに、モンモリオナイトというと緑色のイメージ、カオリンという白色のイメージがあるかもしれませんが、同じ色であっても成分は異なっていたり、同じ種類のクレイであっても色は様々であったりするので、「緑だから、モンモリオナイトに違いない」「白いからカオリンに違いない」という具合に判断するわけにはいきません。また、粒子の大きさによってもその作用力は異なりますので(一概に粒子が小さいほどマイルド)、同じ名称のクレイであっても作用や使用感が異なることがよくあります。

どのクレイにも吸収作用はありますが、スメクタイトにはさらに吸着(プラスイオンを分子中に取りこんで離さない)作用があるのが特徴的です。

カオリンにも優れた吸収作用と、特に優れた下痢緩和作用で知られていますが、陶芸・工業用にも大量に使われているため、時に自然療法向けではない品質のもの(オーブン等で人工的に乾燥されたもの)が出回っていることもあります。

クレイの色は様々ですが、これは含まれる成分によって発色が異なるためです。たとえば、酸化アルミニウムの含有量が高いと白色になりますし、酸化マグネシウムや第一鉄が含まれると灰色がかった緑色になります。ただし、鉱物学上の分類は色や成分だけではなく、分子構造にもよるため、どのグループに属するクレイかは、色だけでは判別できません。このことが、クレイの分類について混乱を招きがちな原因になっているようです。

美容に活用する際には、鉱物学上の分類だけでなく、含まれる成分も重要なファクターと言えるでしょう。成分構成はクレイの発色と密接に関係しているため、ホワイトクレイ、グリーンクレイ等、色の名前を用いた商品名で販売されていることもあります。ただし、色が同じでも種類も同じとは限りませんから、たとえ同じ名称でもメーカーやブランドによってクレイの特性が異なることがあります。それぞれのクレイの特徴をよく知って、上手に活用したいものです。

Q15 クレイがバクテリアなど雑菌を退治するメカニズムを教えてください。

クレイには強力な吸収・吸着作用があり、体内の異物、老廃物、毒物を除去し、体外へ排出することが知られています。このメカニズムは、科学的にはイオン化反応によって説明されます。クレイは薄いクレジットカードのような形をした小さな分子が層状に重なり合った構造をしており、たった1gのクレイの分子表面積は、なんと800平方メートルにも及びます。分子表面の平たい部分はマイナスイオンで、端の部分はプラスイオンで成り立っているため、マイナスイオンの比率が非常に高い構造になっています。このマイナスイオンが浸透圧作用によって効率的にプラスイオンである老廃物、毒素を引き付け(吸収)、さらにクレイ分子中にプラスイオンを取りこみ(吸着)、これを体外へ排出する、という仕組みです。

赤痢、コレラ、結核などの治療に利用されていることからも分かるように、クレイはバクテリアを退治します。また最近のリサーチでは、腸内インフルエンザにも効果を発揮することが分かりましたので、ウイルスに対しても働くと言えます。ただし、クレイはバクテリアやウイルス等の病原菌を滅殺するというよりは、病原菌の活動を鈍らせることによって、無力化すると考えられます。

バクテリアを退治するメカニズムとしては、

• 病原菌が好む老廃物を除去することにより、栄養補給を阻害する。
• バクテリアの細胞をクレイが覆うと浸透圧作用が起こり、細胞膜内の体液がクレイに吸い取られる。このことにより、バクテリアの呼吸・栄養補給・排泄に必要な運搬ルートを絶つ。

・・・といったことが考えられます。

また、ウイルスを退治するメカニズムについては、バクテリアと同様、①の働きによりウイルスが生きづらい環境を作り、そして免疫を強化することによって、未感染細胞に感染しにくくするという間接的な作用があるのではないかと考えられます。

化学薬物は病原菌に限らず、いわゆる善玉菌を含めた菌をもまとめて殺しますから、人体への打撃も大きいものです(だから副作用がある)。これに対して、クレイは菌を生かしたまま中和するので人体へのダメージがない、と言えます。また、クレイには免疫を強壮し、人体の組織や細胞の回復を助ける働きもありますから、化学薬物による療法よりもかえって回復が早いようです。

Q16 クレイの粉を吸引すると、アスベストスのように危険だと聞きましたが、本当ですか?

アスベストスとクレイは物質的には似ていますが、構造が違います。アスベストスは建材ですから丈夫な構造にするために一度加熱して繊維質にするのです。この繊維質が肺に入ると肺の壁に付着し、人間の自浄能力ではなかなか排除できなくなってしまいます。ところが、クレイにはそういった人工加工された繊維質は含まれていません。

もちろん、多量のクレイを肺に入れるのは危険です。少量ならば痰にして排除するなど自浄作用が働きますが、多量に入れば自浄作用にも限度があります。でも、その心配をしなくてはならないのは、クレイ製造現場で働く人たち、くらいでしょう。我々ユーザーがほんの何十グラムかを扱っている間に起こり得ることではありません。

Q17 複数のクレイを混ぜて、オリジナルのクレイは作れますか?

複数のクレイを混ぜて、お好みのオリジナルクレイを作ることは可能です。E-Conceptionでご紹介しているクレイレシピ集でも、クレイをブレンドしたレシピを紹介しています。

ところで、ピンククレイがホワイトクレイとレッドクレイから出来ているので、同じものを自分で作れるんじゃないか?と考えるわけですが、なぜか同じようにはなりません。あのマイルドで繊細なピンククレイにはならないのです。

これは、クレイの粉末サイズが異なるせいではないか?と思うのですが、他にもメーカーの企業秘密があるのかもしれません。「もしかして、ピンククレイは買わなくてもいいんじゃないかな」と思ったのも束の間のアイディアでした。

Q18 クレイを石けんに混ぜるとしたら、どれくらいの量が適当でしょうか?

石けん全体重量の3~5%くらいで十分ではないかと思います。一度、10%入れたら入れすぎでした。種類としてはグリーンクレイ、ピンククレイ、イエロークレイが適しているようです。レッドクレイは色が強いので、洗面所が赤くなりがち。ホワイトクレイでもいいですが、色がハッキリ見えないのが残念な気がします。

石けんだねの一部を取り出して、クレイとよく混ぜてから、全体に戻して軽くかき混ぜると、マーブル状のクレイ石けんが出来あがります。

Q19 クレイ歯磨粉を作るには、ホワイトクレイでなければいけませんか?

クレイ歯磨粉は歯周病の予防や原因不明の炎症、痛みなどに効果が期待できてオススメです。ただし、粒子の細かいクレイを使わないと、歯のエナメル質をいためてしまう恐れがあります。E-Conceptionのクレイでは、ホワイトクレイが一番粒子が細かく、この目的に合っています。

作り方は簡単。ホワイトクレイを水分と混ぜてペースト状にするだけ。これにお好みで塩(殺菌作用)、グリセリン(保湿・保存剤と子供用の甘い味付け)、エッセンシャルオイルなどを混ぜることができます。個人的には、アロマウォーター(ペパーミントウォーター、ティートリーレモンウォーターがお気に入り)でホワイトクレイを溶いただけのものを長いこと愛用しています。