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- Frequent Asked Questions- 《手作りコスメ ~メイクアップ編》 【手作りメイクアップコスメ(カラリング)に関する質問】 Q1.口紅作りにキャンデリラワックスが用いられるようですが、ビーワックスやココアバターでは口紅は出来ないのでしょうか? Q2.手作りした口紅を筒状のリップスティックに収める方法を教えてください。 Q3.口紅の色は固まる前後で変わりますか? 色調整のコツを教えてください。 Q4.タルクはアスベストスと同じような物質なので、吸引すると危険だと聞きました。本当ですか? Q5.口紅に利用するわけですから多少はピグメントを食べちゃうことになるかと思うんですが、食べても大丈夫なんでしょうか? Q6.口紅、あるいはアイシャドウに使ってはいけないピグメントはありますか? Q7.D&C、FD&Cとは何ですか? Q8.セリーニって何ですか? Q9.マイカにもいろんな種類があるようですが、マイカそのものの他にどんなものが混ざっているんですか? Q10.ピグメントの保存方法、保存期間の目安を教えてください。 Q11.二酸化チタンを利用して、日焼け止めクリームを作りたいのですが、コツを教えてください。 Q12.ファンデーションに挑戦したのですが、すごく濃い色になってしまいました。修正できますか? Q13.ウルトラマリーンは口紅に使ってはいけない、という説を聞きますが、本当でしょうか?
A:
ココアバター、シアバターは融点が低く(溶けやすい)、口紅に加えると輝きが出ますので、スティック状の口紅よりはリップグロスに向いています。ただし、色落ちしやすいのが難点。ビーワックスだけでも口紅はできますが、硬めに作ると色の乗りが悪いし、柔らかめに作ると色落ちしやすくなります。 それぞれの特徴をうまく利用して、目的に合った口紅・リップクリームを開発してくださいね。
A:
まず、リップスティックケースの内側をねじまいて一番下まで下げておきます。そこに、出来あがった液状の口紅を(まだ固まらないうちに)リップスティックケースに移していきます。鍋からいきなり流し込むのが厳しい場合には、ティースプーンなどを利用して少しずつケースに流し入れます。ケースの底に小さな穴が空いている場合には、最初に「穴埋め」をしておくと、失敗がなくなります。少しだけ口紅の液を滴下して固まったところで、少しネジを上下に動かしておきます。「穴埋め」が完成してから、残りの口紅を流していきます(この作業中に鍋を火にかけなおす必要あがるかもしれません)。 リップスティックケースがいっぱいになったら、そのまま立てて固まるまで放置します。口紅の芯部分から空気が抜けて、真中に小さな穴が出来ることがありますので、最後の1匙をこの穴埋めのために(多少こぼれるのを覚悟のうえ)流します。 口紅は固まると多少収縮するので、ケースとの間に適度な隙間が出来ます。口紅の先を斜めにカットしておくと、使いやすいでしょう。 なお、キャンデリラワックス+キャスターオイルのみで作った口紅は融点が高く、火からおろすとすぐに固まり出します。天然酸化防止剤は加熱しても変質しませんので、火からおろす前に加えておいてください。エッセンシャルオイル(精油)は火からおろしてすぐに滴下します。ここは、とにかく「手早く」がコツです。
A:
色の調整方法ですが、ピグメントだけを混ぜた状態で指につけてこすり合わせてみてください。この時の色が実際につけた時の色に近いようです。 色のブレンドは、ほとんど直感で適当にピグメントを加えていくだけで結構うまくいきます。「イマイチ」な時は、調整にピグメントをほんの微量ずつ加えて様子を見てください。多少多めに入れ過ぎてもそうそう失敗には至りません。「ちょっと地味にしたいな」と思ったら酸化鉄を、「もうちょっとパールな感じを出したいな」と思ったらマイカやセリーニを少し加えてみてください。
A:
もちろん大量の粉を吸引すれば、肺の自浄作用の限界を超えることもありえます(タルクに限らず、粉ものすべてに同じことが言えます)。しかし、これは粉類の製造現場で働く人たちが注意すべき問題であって、自分たちのコスメを手作りする我々が心配するのは取り越し苦労に過ぎません。それくらいの量で「発ガン性」を心配していたのでは、小麦粉もコーンスターチもベビーパウダーも使えなくなってしまいます(^^;)。 でも、肺や気管支の弱い方、ご心配な方は、ピグメント類を混ぜる時に防塵マスクを付けたほうが安心かもしれませんね。
A:
用心深い方のために、ここで試算してみましょう。1本の口紅に入れるピグメント量を2gとして、仮に100回使えるとしましょう(実際はもっと長持ちしますけど)。1回口紅を塗ったときに含まれるピグメントの量は0.02グラム。舐めちゃったりして口に入るピグメントの量はその10分の1程度でしょう。 一方、ピグメントに含まれる身体によくない成分、たとえば重金属の鉛を例にとると、酸化鉄で10ppm、一番多いウルトラマリーンで20ppm程です(ppmっていうのは100万個の分子中に含まれる量です)。仮にウルトラマリーンだけを使って口紅を作った場合、口に入るかもしれない鉛の量は、0.00000004g。限りなくゼロに近い数字です。ちなみに、鉛は野菜にも含まれており、道路脇で育った野菜には200ppmの鉛が含まれていることがあるそうです。これを我々はまるまる食べているわけですから、口紅にして舐めてしまうかもしれない鉛の量が、いかに微量かがお分かりいただけると思います。 たとえ微量とはいえ、身体によくないものは出来るだけ避けるに越したことはありません。ここから先は個人の判断にゆだねられますが、私としては、日頃からバリバリお化粧せず、「ここぞ」というときにキメる、のが一番じゃないか思っています。 ※Q13も併せてご参照ください。
A:
ピグメントの安全性について調べていくと、面白いことに「口紅には認可されているけど、目周り(アイシャドウなど)はダメ」というものが存在することに気付きます(その逆は見かけません)。多少口に入ってしまうことによる危険性よりも、目廻りに使って粘膜を刺激してしまう危険性のほうが高い、ということのようです。 この認可基準は国によって異なるのですが、概してアメリカのほうが厳しいようです(たぶん訴訟国だから安全路線を取っているのでしょう)。たとえば、「セリーニ・レッド」は日本の目周り商品のために開発されたものですが、アメリカでは目周りには認可されていないそうです。 全般的にいえば、口紅作りに関してはそれほど気を使う必要はなさそうです。が、やっぱり安全第一でピグメントを選択したい方は、酸化鉄、セリーニ・コーラル(食品グレードの着色料)、マイカを中心にお選びいただければと思います。酸化鉄にアレルギーのある方もいらっしゃるようですから、使用前のパッチテストはお忘れなく。 それから石けんの色づけにお使いになる場合には、マイカ・アンティークブルーは不向きです(アルカリに反応する物質が微量含まれるため)。その他のピグメントは石けんにもお使いになれます。
A:
鉄を酸化させた酸化鉄、地下から掘り出されるウルトラマリーンに比べると、D&Cは「人工着色料」ということで、いまひとつイメージがよくないんですけど(^^;)、実は厳しい安全基準に従って製造されていますので、何が混じっているか分からない天然鉱物に比べると安定した品質で提供しやすい、というメリットもあります。 E-Conceptionで扱っているD&Cは、化粧品の材料として認定されたグレードのものを提供していますので、化粧品材料として少量使っている分には害はないはずです。
A:
発色がとてもキレイで、ダマになりにくく、初心者でも扱いやすいのでオススメです。
A:
その他のマイカ・シリーズは、マイカと他の鉱物をブレンドして、独特の色を出しています。たとえば、「マイカ コッパーブラウン」は半分がマイカで、これに酸化鉄、そして二酸化チタンが少量加えてあります。マイカのシリーズでご紹介しているピグメントは、いずれも鉱物原料のものばかりで、人工着色料は使われていません。
A:
一旦、化粧品としてアレンジしてからは、品質の劣化に気をつけてください。たとえピグメントを混ぜただけのルースパウダーであっても、毎日開封し、皮膚の脂や雑菌がパフを介して混入することになりますから、品質は劣化していきます。 天然酸化防止剤(ROE)や天然防腐剤(GSE)、新保存剤(TGR)等を、目的や肌質によって、うまく使い分けてください。オイル分には酸化防止剤(ROE)、水分には防腐剤(GSE)を利用します。新保存剤(TGR)は油分・水分どちらにも使える上に殺菌作用もありますので便利ではありますが、微量の人工保存剤も含まれます。 なお、防腐剤、酸化防止剤なしでどれくらい品質保持できるのか?ですが、これはレシピによってかなり差があります。ルースパウダーは半年くらい大丈夫そうですが、口紅は2~3ヶ月でカビが生えてきました。またクリームベースを利用した日焼け止めクリームは1週間くらいで黒カビが生えてきます(いずれも常温で実験)。 もちろん、保存方法やレシピによっても保存できる期間は変わってきますので、各自品質には気を配ってお使いください。
A:
コツはとにかくすこーしずつ二酸化チタンを加えていくこと。失敗を避けるためには、いきなり100グラムのクリームベースをすべて使おうとしないで、20~30グラムに小分けしてから、様子をみながら混ぜていってください。最初にホホバオイルなどのキャリアオイルに二酸化チタンを混ぜてから、クリームと混ぜると、より扱いやすいです。 二酸化チタンはとても細かい粒子状になっていますので、根気よく混ぜ混ぜすることが必要です。電動ミニ・ブレンダーを使うと簡単。クリームが硬くなりすぎたら、ホホバオイルなどのキャリアオイルか、アロマウォーターを少し加えてください。 二酸化チタンは紫外線を反射させるタイプの日焼け止めで、市販の日焼け止めクリームなどにも含まれています。日焼け止めとしては優秀なんですが、たくさん入れると青白く光るのが気になります。よって、紫外線を吸収するタイプの酸化亜鉛とうまく組み合わせることで、効率的なサンスクリーン効果を狙います。 なお、二酸化チタン・酸化亜鉛にもいろいろなグレードがあって、二酸化チタンだからといってすべてがサンスクリーンとして有効なわけではないと聞きます。紫外線防止にはサンスクリーン・グレードのものをお使いください。E-Conceptionで扱っている二酸化チタン・酸化亜鉛はサンスクリーン・グレードで、親油性(水には溶けない性質)です。 (二酸化チタンの量:全体に対して重量ベースで2%、体積ベースで4%。さらに酸化亜鉛を重量ベースで3%、体積ベースで5%ほど加えるとよいバランスになるでしょう。)
A:
まず、ファンデーションの色合いは、粉の状態で見たものと、肌につけたものではだいぶ差があることを覚えておいてください。粉の状態では乾燥しているから白く見えるのですが、肌につけると皮膚の脂分と混ざって色濃くなります。粉状態では見た目「白すぎ!」というくらいで、ちょうどよいのです。 ファンデーションの一番難しいところは、色調整。何度も実際に肌につけてみないと、どんな仕上がりになるか分かりません。そこで、簡単色チェック方法をご紹介します。 手の甲にホホバオイルなどのキャリアオイルを塗ります。その上に、少量の粉をとってすりこみ、色合いを確認します。いい感じに近づいてきたら、今度は顔で同じ実験をしてみます。すごく根気がいりますが、自分が納得する色になるまで、何度も確認してください。 粉状態でカンペキな色合いができたと思ったら、クリーム、ジェル、リキッド、プレストなど、他タイプのファンデーションに応用しましょう。 さて、失敗した色濃いファンデーションの復活方法。ルースファンデだったら簡単です。そのまま白い粉(タルク、コーンスターチなど)を加えていきます。すごく色が濃いようでしたら、その失敗ファンデの一部を取り出して、そこに白い粉を加えていきます。 クリームやリキッドなどに既に加工してしまった場合には、白い粉をホホバオイルに溶かしてから、それを少しずつ加えていきます。リキッドファンデの場合には、さらに水分やリキッド・エマルジョンを足す必要があるかもしれません。様子をみながら調整してください。 プレストファンデは残念ながら修復は難しいです。が、オイル分を加えて色調整してから、リキッドタイプなどに転用することはできるかもしれません。 ところで、失敗した色濃いファンデ、ちょっと色を足すと、ナチュラルなチークに仕上がります。失敗作品もすぐにゴミ箱行きにしないで、工夫して楽しんでくださいね。
A:
2004年10月現在、アメリカでもウルトラマリーンは化粧品材料として認可されています。特に、口紅に使ってはいけない、といった制限もありません。 ただ、ちょっと前まで「害があるかもしれない」要注意の材料とみなされていたようです。バッチごとに品質基準を合格しているという分析証明を添付すること等が義務づけられていました。 特に危険視されていたのは、ウルトラマリーン ブルー。口に入ると、結石などの障害が出るかもしれない、と警戒されていました。 そこで、ラット実験を行ったそうです。その結果、食料摂取量の0.1%までウルトラマリーンを摂取しても問題がないことが証明されました。このレポートを受けて、2004年5月より、それまでの規制が撤廃されました。 たしかに入荷商品に付いてくる分析表を見ると、ウルトラマリーンは他のピグメントに比べて、多少重金属の検出量が多めではあります。といっても、もちろん品質管理基準内の数値ですし、Q5で解説したように、問題にならないほどの微量。(ウルトラマリーンは水溶性ではないので、体内に入っても一定量内であれば体外排出されるそうです。) アメリカ政府の実験レポート、判断を信頼するかどうかは皆さんの判断にお任せしますが、個人的にはウルトラマリーンだけ注意を喚起するほどの問題ではなさそうに思います。
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