アロマ&クレイセラピー・ブランドとしてスタートしたE-Conceptionですが、その後また異なる分野にも進出しました。ひとつは「布ナプキン」、もうひとつは「カラリング・コスメ」です。この2分野はアロマとはまったく関係ないようでいて、ライフスタイルや価値観の面では非常に近い要素を持っています。どちらもお客さまからご提案いただいたのがキッカケでして、最初は「こんなの売れるかな?」と不安もありましたが、おかげさまでどちらも大好評。みなさんにも喜んでいただけて、私もうれしい!
そこで、この2つの分野について、少し思うところを書いてみます。
「布で出来たリサイクルできるナプキン」なんて、初めて聞いた時は目からウロコだったのですが、使ってみるや、いきなり気に入りました。自然・環境にやさしい思想といい、使い心地のよさといい、女性に対する愛情あふれるアイデアだと思います。実際に、ムレやカユミが解消したり、生理痛が軽減したり、生理不順が改善されたりといった実益を味わってくださった方も多くいらっしゃいます。また、使用済の布ナプキンをつけおいた経血水を植物にあげることで自然回帰の一部になれた喜びについては、以前のエッセイ「布ナプキンの自然・社会学的考察」でご紹介したとおりです。
なんといっても、お使いになった皆さん一人一人がハッピーになっていただいていることが、なによりの励みですね。皆さんからのフィードバックがとても楽しみ。「憂鬱だった生理が楽しみになった」という声を聞くたびに、うれしくなります。また、商品についての不満、改良アイデアなども皆さんお寄せくださって、本当に感謝です。
ウィムーンはまだ企業規模は小さいのですが、「聞く耳」を持っているのが素晴らしいところです。皆さんからのフィードバックのうち、改良案につながりそうなものは、私から製作者のスーザンさんにお伝えしています。ウチから車で2時間のご近所なので、直接出向いてミーティングしてくることもあります。どんなフィードバックを伝えても、それをよく吟味し、次の改良に繋がるように真摯に受け取ってくれるのも、販売代理していてうれしいことです。
おかげさまで、みなさんからのアイデアによって共同開発した「幅広タイプ」は大好評を得ています。現在は、「生理が終わりのほうになった時、出来ることなら何もつけたくない時」のための新型ナプキンを開発中。また、これも皆さんからいただいたアイデアで、お尻のほうまでカバーしてくれる「夜用」もただいま共同開発中です。
本当にすばらしいアイデア、すばらしい商品なので、これからも間違いなく世界じゅうの女性に広がっていくでしょう。このハッピーをより多くの人に広めたいなと思っています。
みなさんからのフィードバックは大歓迎。「ここを改善したらいいのにな」というアイデアがありましたら、是非お寄せください。
これもお客さんに依頼されて仕入れ先を探し、レシピ例を入手し、自分なりに研究を積み重ねた結果、デビューした新商品ジャンルです。おかげさまで、導入以来、とても好評です。ただ、マイナーな分野だけに、材料や作り方についての情報が少なく、どうしても戴く質問のメールが多くなるのが私にとってはちょっと大変(^^;)。あわてて「よくある質問と回答コーナー」の充実をはかりました。
実は、カラリング・コスメ導入時には、ちょっとした葛藤がありました。もともとアロマセラピーブランドとして誕生したE-Conception、扱うものはすべて自然のものをポリシーにしてきました。ふつうナチュラルなものは地味な淡色のイメージがありますよね。酸化鉄、ウルトラマリーンなど天然の鉱物とはいえ、そのカラーの鮮やかさには多少抵抗を感じてしまうものがあります。また、簡単に手作りできるとはいっても、市販品ほどの完成度には至りませんし。もっともあの完成度を求めたら、どうしたって体にいいとは限らない人工的なものを加えていくしかないのでしょうが。
ただ、市販の化粧品を使ってトラブったり、アトピーだったり敏感肌だったりするために、お化粧そのものを諦めている方も多く、「安全な化粧品があるなら使いたい」というニーズはありそうに感じていました。私と同じように、もともとスッピン派の人たちだったら、市販品の完成度には満たなくても、安全性の点から納得できるものが出来ればOKなのではないか?と。
そういう消費者ニーズの読みとは別に、私がひそかに期待していたのは、メイキャップコスメを手作りすることによる「カラーセラピー」的なヒーリング効果です。自分で作ってみるとき、自分がつけたい色のイメージを狙いながらカラーピグメントを混ぜていく、この過程に「癒し」の作用があるような気がしたんですね。「今夜のアロマ」のレシピを考えながら精油を選ぶときと同じように、自分探しをしているような感覚。また求めていた色が出来たときの喜び。そういった手作りによる「心の変化」が、E-Conceptionでのカラリング・コスメ導入を後押ししてくれました。
導入してみると、予想どおりの反響がありました。思っていたとおり、「安全な化粧品」へのニーズは非常に高かったということでしょう。また、思っていた以上に失敗なく簡単に出来ちゃうことに感激されている方も多いです。
どうやら、みなさん、もともと「自分の求める色を作る」という発想があまりなかったみたいです。考えてみれば、いつも化粧品メーカーから「この秋はこの色」と流行りを提示され、それをフォローするだけ、という習慣が付いてしまっているのだから無理もありません。自分の欲しい色が何なのか?、どんな色が似合うのか?、どうやったら自分で作れるのか?、、なんて、いまだかつて考えたこともなかったわけですから。
ところが、手作りカラリング・コスメは、絵の具と同じように複数の素の色を組み合わせて、好きな色を無限に作り出せるところが魅力。お仕着せの出来あがり品から選択するのではなく、自分のセンスでイチから創るという楽しさがミソなのですね。この楽しさを一回経験しちゃうと、病みつきになるみたいです(^^;)。
余談になりますが、化粧品に限らず、日本人一般に言えることだと思うんだけど、「真っ白いキャンバスに好きなように表現すること」が苦手な人が多いような気がします。選択肢の中から正解を選ぶことはできるけど、自由課題で何書いてもいいって言われると、何をどう書いていいか分からないという。小学校時代を振り返っても、「夏休みの自由研究」が得意なお友達は少なかったですよね。
オーストラリア含め西欧では、あのテの自由課題を小学校からバリバリやらされています。だから、選択式の試験は苦手でも、自由表現なら得意な人が多いです。もっとも、そういう独創性に優れた人ばっかりの社会も、集団組織としては団結力がなく弱かったりもするんで、どちらがいいとか正しいとか言えることではないのですが。一般的な傾向として、西欧人に比べると日本人は創造性を伸ばすような教育は受けてこなかったんじゃないかっていう気がします。
話が脱線しましたが、まっすぐ伸ばしてもらえなかった日本人の独創性を育てるためにも、カラリング・コスメは役立つんじゃないかな、なんて期待しています。是非、自由に独創性を発揮して「わたしだけの色作り」を楽しんでみてください。
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