しつこく、実験記録第4弾です。
今回は、クレイセラピーに焦点をあてて、記述していきます。3ヵ月に及ぶ人体実験の結果、クレイのパワーと使い方がようやく分かってきたので、クレイセラピーの紹介ページを新設する加えるとともに、通信販売にもクレイを仲間入りさせました。
(1)クレイパック第一次実験 -惨敗-
先生から教えてもらったクレイによるフェイシャルパックのレシピ、どうしても試してみたくなってしまった。好奇心ばかりが先行してしまった私は、クレイセラピーについて勉強する間もなく、ホワイトクレイを入手し、教えてもらったとおりに(クレイ+ヨーグルト+はちみつ+エッセンシャルオイル)顔パックをしていた。
第一次実験は惨澹たる結果だった。パック中はひんやりして結構気持ちよかったのだが、時間の経過とともにクレイが乾燥してきてバリバリしてくる。面白がってバリバリとはがしていたら、だんだん肌がヒリヒリしてきた。途中で「こりゃダメだ」とおもい、半分くらいはお湯で洗い流した。クレイを落としてからは、顔がかゆくなった。おそるおそる鏡を覗くと、顔全体が赤く腫れ上がっており、ところどころかぶれているようだった。かゆくていたくて、もう放置するしかないので、日本茶パックをする以外にはオイルもつけずにおいた。
この痛み&痒みは数日続いたが、次第に赤ら顔から通常の色に戻ってきた。落ち着いてくると、肌の状態は以前とあまり変わらなかった。一体クレイって何モノなの?という深い疑問に襲われ、クレイセラピーの本を取り寄せて読んでみた。
内容はこのホームページ「クレイセラピー紹介コーナー」に書いたとおりである。
ここで私なりに解釈したのは「クレイの作用はとても強いので、私には量が多すぎたのだろう。が、基本的にはあれは好転作用の一種なのではないか? 再度量を減らしてトライしたら、いい結果になるかもしれない」ということ。まったくあれほどヒドイ目に遭いながら、よくもまた実験する気になるわね、と友人からは疑問の念をぶつけられたが、やっぱり確認しないと気が済まない・・・。
(2)クレイパック第二次実験 -連敗-
とまれ、第二次実験へと突入した。
今度はクレイの量を減らし、かわりにスウィートアーモンドオイルを加えてみた。できあがったクレイペーストは前回よりもソフトでウエットな肌ざわりである。これを顔じゅう塗りたくって15分ほど放置し、まだクレイが乾ききる前に、ぬるめのお湯で洗い流した。これも前回と変えたポイントである。乾燥したクレイをこそぎ落とすのは肌を傷めるそうだ。
仕上がり感はなかなかしっとりしていてよろしい。しかし、である。アレがまた始まった。痒みである。とにかく顔じゅうが痒い。かいたらダメと思いつつも、思わず指で触ってしまう。夜も痒くて眠れないほど(実際には眠ったけど)である。2日ほどして痒みが落ち着いてきたと思ったら、今度は皮膚がポロポロ落ちてきた。クレイには異物を除去する作用があるというが、要するにこの外側の皮膚は死んだ角質だから除去されたんだろう。すごい勢いでボロボロ落ちてくるので、まだ矢面にたったばかりの新生児である肌が痛む。結果的に赤ら顔となる。特にあごの周囲が細胞総とっかえ状態である。前回はもう顔全体がまっかっかだったのに比べると、今回は鼻とか額、頬の上部など比較的オイリーな部分はなんともないのだが、顔の下半分が大変な生き返り手術をしているようである。友人は私のこの顔を称して「因幡の白うさぎ状態」と命名した。
とにかく、第二次実験の成果はあった。文字どおり、「一皮剥けた」のである。今まで読んだ本には「クレイにピーリング効果がある」とは書いていないのだが、明らかにこれはピーリングである。本当に前回の現象、そして今回の痒みが好転作用なのかどうかは、いまだに疑問が残るが、とにかく、クレイの力がパワフルだということはよーくわかった。
(3)クレイパック第三次実験 -疑問解消!!-
この大きな疑問を解消すべく、専門家に相談してみたところ、
「クレイパックした後に多少肌がカサつくのは仕方ない。クレイをぬるま湯で洗い流した後に、すぐキャリアオイルをたっぷりつけてマッサージすることが大切」とのアドバイスを貰う。この時使用するオイルはスウィートアーモンドやグレープシードなどサラサラ系のマッサージオイルではなく、リッチなホホバオイルやローズヒップオイルなどが適しているんだそうだ。
さっそくやってみた。
今回使用したクレイパックのレシピは、以下のとおり。
- ホワイトクレイ ティースプーン擦り切れ2杯
- ホホバオイル 5ml
- スウィートアーモンドオイル 10ml
- 卵黄 1コ分
- キャロットシード オイル 1滴
※キャロットシード のエッセンシャルオイルは、私のスキンケアのおともです。前回、クレイで大変な目に遭った際、荒れたお肌を救ってくれたのは、コイツでした。
- ミルラ オイル 1滴
これを脂っぽい額や鼻には厚めに、乾燥しやすい顎や頬には薄めに塗った。放置する時間はふつう15分から20分と言うが、乾燥しやすい部分はもう5分くらいで洗い流してしまった。
すべてを洗い流した後は、リッチなキャリアオイルを作り、顔じゅうにまんべんなく塗りたくって丁寧にマッサージし、最後はベトベトするくらい、いっぱい塗ってそのまま放置した。
- ホホバオイル 5ml
- ローズヒップオイル 5ml
- カモミール ジャーマン(ホホバオイル入り3%) 5滴
- キャロットシード オイル 1滴
この方法では、以前のような因幡の白うさぎちゃんにはならず、かゆみも痛みも起らず、いたって快適であった。ニキビ(吹き出物か?)も乾燥して快方に向ってるし、肌はツルツルしてきた。なるほど、こういう使い方じゃないとダメなのね、ということはとりあえず分かった。
(4)クレイパック第四次実験 -制覇!!-
それ以降、週に1~2度はクレイパックしているが、当初のような問題はまったくないし、肌もツルツルしてきた。ニキビ(吹き出物か?)もクレイによって乾燥するので、快方に向かうような気がする。
最近落ち着いてきたクレイパックのオリジナル・レシピは次のようなものである。
- クレイ 小さじ2杯くらい
- ホホバオイル 小さじ1杯くらい
- エッセンシャルオイル 1~2滴(その日の気分で選ぶ)
まずクレイを水で少しずつ溶いて、適当な粘度のペースト状にする。それからホホバオイル、エッセンシャルオイルを加えてよく混ぜる。放置する時間は10分~15分だが、乾燥しやすい部分(あご、ほほ)は早めに洗い流す。ぬるめのお湯で完全に洗い流した後は、ネロリウォーターをシュッとひと噴き。あとは次のレシピで作ったキャリアオイルブレンドをたっぷりと顔に塗る。
- ローズヒップオイル 小さじ1杯
- ホホバオイル 小さじ1杯
- キャロットシードオイル 1滴
- エッセンシャルオイル 1滴(その日の気分で選ぶ)
そんなわけで、ようやくクレイパックを使いこなせるようになったのでありました。
→後日譚:
クレイでトラブったのは最初の頃だけで、以降まったく問題なく使っています。私のようなトラブルになった人はいないようだし、あの時はもしかしたらクレイ以外になにか原因があったのかもしれません。
特にトラブルがない昨今のレシピとしては、いたって簡単になってまして、単純にクレイと水を溶いたものに好みの精油を滴下するだけ。卵黄やら蜂蜜やらキャリアオイルはもう必要なくなりました。敏感肌の方が最初に試す時は、こういったマイルド基材を加えた方がいいかもしれないけど、ふつう肌の人はそのままクレイだけでパックしても大丈夫じゃないかと思います。
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(5)クレイマッサージ&クレイバス
クレイには腫瘍など身体に不要な邪魔モノを除去する働きがあるという。それなら私の卵巣腫瘍もクレイで退治できるかもしれない・・と多少の期待を篭めて、クレイ&アロママッサージをやってみることにした。たぶん効果がはっきりするまで、かなりの時間を要するだろう。が、焦ることはない。気長に構えて挑戦してみよう。
というわけで、今やってるレシピは次のとおり。
- クレイ 大さじ2杯
- スウィートアーモンド か グレープシードオイル 大さじ1杯
- エッセンシャルオイル 3滴
※卵巣や子宮によさそうなオイルの中から、その日の気分で選択。最近気に入ってるのは、ヤロウオイル。
※生理中は、生理痛対策に、ジャスミン、クラリセージを入れたりします。
お風呂に入った時に、クレイペーストをお腹のあたりにマッサージしながら塗って、しばらく放置。少しずつクレイがお湯に溶けていくが、クレイ風呂もなかなか気持ちいい。
(当然のことながら、クレイペーストはお湯に溶けます。ですから、日本のように深い浴槽では、入浴するやいなやクレイペーストがすべてお湯に溶け出してしまうので、マッサージは浴槽に入る前に行ってください。上記のようなやり方は西洋式の浅い浴槽だから出来ることなんでしょう・・・)
※その後まもなく、流産をきっかけに卵巣腫瘍を摘出手術することになったので、この実験結果がどうだったかは迷宮入りです。
(6)肩凝り、腰痛にクレイ湿布
コンピューターに向ってばかりいると肩や腰に来る。そこで、筋肉痛に効果があると言われているエッセンシャルオイルでアロママッサージをしてみた。マッサージの最中は気持ちいいけど、しばらくするとやっぱり痛い。おまけに背中などは手が届かないから、自分でマッサージするには限界がある。その点、クレイ湿布なら長時間オイルのオーラに患部をあてておけるから、もっと効果がありそうな気がする。そこで、サロンパス代わりのクレイ湿布を作ってみた。
- クレイ 大さじ3杯
- スウィートアーモンドオイル 大さじ1杯
- エッセンシャルオイル 3~4滴
(ラベンダー、ローズマリー、ペパーミント、ウィンターグリーン、ユーカリ等から好みの精油を選択して)
これでクレイペーストを作り、それを布に塗り付ける(厚さ5ミリくらいに)。それを患部に貼って2~3時間放置。最初はひんやりするが、だんだん血行がよくなっていくのか、湿布をあてた部分がなんとなく熱くなってくる。ジンジンしてきて、「効いてる効いてる~」って感じがする。湿布をあてた瞬間にヒヤっとするのがイヤな人は、多少温めてから患部にあててもいいそうだ(但し、熱によってクレイのミネラル分が変質するので、温めるのは一度だけとする)。リンパや血液の循環が促進され、痛みが緩和されるようだ。
このクレイ湿布、使い出して3日目で肩や背中の凝りがスッキリ解消した。信じられないほどの効果。お試しあれ!!
(7)クレイ・ダイエット大作戦
レモングラスはセリュライトを取り除き、サイプレスは余分な水分を取り除くのでダイエットにいいという。確かにレモングラスでお腹をマッサージしていたら、だいぶ引き締まってきたような気がする(希望的観測も含まれているかも)。
一方、ピンククレイには身体の形を引き締める作用があるという。たとえば、たるみがちなバストや太股などにクレイパックするとイイのだそうだ。
そこで、ピンククレイ+レモングラスの威力を借りてみようと思い立った。レシピは次のとおり。
- クレイ 大さじ3杯
- スウィートアーモンドオイル 小さじ1杯
- レモングラスオイル1滴、フェンネルオイル1滴、マジョラムオイル1滴
ちなみにマジョラムとフェンネルは便秘対策でもお世話になっているオイルなので、一石二鳥を狙ったというわけ。お風呂でのクレイマッサージと、クレイ湿布と、オイルマッサージのトリプル攻撃である。
おかげさまで便秘の方は解消した。その他の部分に関しては、もうしばらく様子を見る必要がありそうだ。
(8)ニキビ・吹き出物対策にグリーンクレイ
クレイ紹介コーナーにレシピを掲載しているが、グリーンクレイは本当にニキビに効く。特に、初期の頃に粉末のグリーンクレイを単純に水で溶かしたものを、ニキビ部分だけにつけ、一晩そのまま放置すると、翌日には余計な脂肪分が吸収されたかのように落ち着いている。ほんのちょっとの量のグリーンクレイペーストを作るのが面倒なんで、小さな容器に作りおきしておくといい。
また、背中のニキビでお悩みの方は、クレイペーストを布に塗って背中にペタッとあてれば、他人の手を待つことなくクレイセラピーできます。
(9)クレイ歯磨き粉
ホワイトクレイペーストにペパーミントオイルやローズマリーオイルを1滴落とせば、「ナチュラル歯磨き粉」の出来上がり。これを歯ブラシにつけてブラッシングすると、ふつうの歯磨き粉よりも歯がきれいになるようだ。歯磨き粉だと、研磨剤が含まれているので、下手すると歯茎との境の歯を不必要に削ってしまう危険性があるのだが、クレイなら大丈夫だろう。
【歯周病でお悩みの方へ】
消炎・抑菌作用、血液循環促進作用のあるクレイと、歯茎を引き締める塩を利用した、「歯周病対策歯磨き粉」を紹介します。
- ホワイトクレイ 30g
- 天然塩 小さじ 4杯
- 精製水 小さじ 2杯
- エッセンシャルオイル(ローマンカモミール、ミルラ、ニアウリ、ペパーミントより選択)数滴
水に塩をよく溶かしてから、クレイを加え、ゆるいペースト状になるまで練り、最後にエッセンシャルオイルを加えます。
歯ブラシの先にこのオリジナル歯磨き粉をつけて、歯磨きしたり、歯茎に指で直接付けてマッサージします。
私も歯茎が炎症を起こした時に使いましたが、効果アリと見ました。歯まわりの弱い母も気に入って、ずっと使い続けています。
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(10)切り花の寿命を延ばすクレイ水
白クレイを花瓶の水に少しだけ加えると、水がきれいなまま保たれるので、切り花の寿命が延びる・・というのは本当みたいだ。いただいた花束で試してみたら、花の種類によって寿命はマチマチだが、ガーベラ、カスミ草は2週間以上もった。
(11)各種クレイ比較実験
ホワイト、グリーン、ピンク・・・各種クレイの差が気になった私、こんな実験やってみました。
実験1)
まず、緑と白で顔を半々パックしてみました。白と緑で比べると、白の刺激の弱さを実感しますね。これは明らかに緑の勝ち(^^*)でした。
実験2)
次に緑とピンクでやってみました。白の時と比べると、緑との差は明白ではありませんでしたが、やっぱり緑の方が刺激は強いように感じました。
実験3)
最後にピンクと白でやってみました。ここで判定に困ったのです。全体的にはそう変わらない気がしました。細かく描写しますと、まずクレイを塗って放置している間に感じたのですが、白をつけた頬の血管だけがドキドキ鼓動してました。なんとなく身体のシステムの中に働いてるって感じ。でも、ツッパリ感や仕上がり感はほぼ同じでした。
3)の結果を「白の方が刺激的」とすると、1)と2)の実験結果と矛盾することになります。どうも、白とピンクでは働き方が違うんじゃないかという気がするんです。つまり、刺激度という点では同じ程度かもしれないけど、作用する方向性が違うから、違う結果になるんじゃないかと。ああ、うまく言葉で表現できないのですが。
「白とピンクではどちらがマイルドか?」と聞かれると、非常に困ってしまいます。初心者にとってどっちがいいか?と聞かれても、たぶんその人の体質、肌質にもよるんじゃないかと。
ただ、白、ピンクよりもグリーンの方が刺激が強いということは言えると思います。(これももしかすると、その人の体質、肌質によって違うのかもしれませんが。)
(12)虫さされ治療にもクレイ
蚊やノミにさされたら、まずはラベンダーの原液をつけ、更にグリーンクレイを部分的に塗っておきます。これで痒みからも解放されるので掻き壊さずに済むし、毒気が抜けて完治するのがずっと早くなります。ちなみに、掻き壊し跡にもクレイを塗っておくと早く治るような気がします。
(13)猫が怪我した
猫が怪我をした。たぶん木登りに失敗したんだろう、後ろ足の内側に無残な生傷がある。発見した時には血は止まっていたが、毛はむしられ、露出した皮膚組織はグジグジしている。そこで、クレイの登場。ホワイトクレイにティートリーオイルを1滴混ぜて、クレイペーストを作り、傷に塗ってやった。基本的に動物はエッセンシャルオイルの匂いがキライなのだが、クレイペーストに混ぜてやると香りが誤魔化せるらしく、それほど嫌がらない。
クレイペーストを塗ってやってからしばらくして見ると、クレイがすっかり落ちていた。乾燥して自然に落ちたのだろう。いや、もしかして、その前に猫がなめちゃったのかも。それにしても傷の方は1週間ほどで目立たなくなった。猫の自然治癒力がなせる技なのか、クレイが効いたのかは、猫にしか分からない・・・。
ちなみに、ペットが飲む水にクレイを少量混ぜてやると、ペットが元気になるそうです。
※ご注意:
アロマ初心者だったこの頃は、猫には代謝できない精油成分があることを知らずに実験していました。
幸い、ウチの猫は問題ありませんでしたが、猫ちゃんへの精油使用にはご注意くださいね。
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(14)男性肌にクレイパック
ウチの夫(デンマーク人)は典型的脂性肌で、ちょっと体調が悪いと赤いニキビが雨後のたけのこ状態で生えてくる。ニキビ対策は何を置いても洗顔。「一日3回、私の作った石鹸で洗顔すること」との妻の勅命に従い、素直に洗顔してくれるのだが(本人の自己申告なので確証はない)、やっぱり完全にキレイにはならない。
そこで、クレイパック実験。脂性肌に適しているハズのグリーンクレイに、ベチバーオイルを滴下して顔じゅうパックしてあげた。どうせ嫌がるだろうと予測していたのだが、案の定「冷たいっ」と悲鳴をあげるが、なに構うものか。顔から首まで塗り上げると、まるで緑色のフランケンシュタイン。押し殺そうとした笑いが爆発してしまう。自分の顔を鏡で眺めた夫は、「これは面白い。写真を撮ってクリスマスカード代わりにデンマークに送ろう」と、変なところで気に入った様子。しめしめ。
いよいよクレイが働き出し、乾燥しだす頃になると「ヒリヒリするぅ~」と、またしても悲鳴があがる。「白人って結構敏感肌なんだよな、キャリアオイル混ぜてあげればよかった」と思ったけど、後の祭り。「我慢なさい、男の子でしょ」との無責任な叱咤激励にとどめ、シラを切ること15分。クレイが完全に乾燥したところで、水洗いさせようと洗面所に連れていくが、身長2メートルの彼には腿程度の高さしかない洗面台では、低すぎてうまく洗えない。これで石鹸洗顔もうまくいかない理由が判明した。そこで、シャワーを浴びさせることにした。
洗い上がった後も多少ヒリヒリすると文句をたれていたが、余分な脂分はきっちり取れた様子。「結構気持ちいいね」とその日はそれなりに満足そうであった。
その翌日、帰宅するなり「今日もクレイやりたい」と積極的意向を示したのにはちょっと驚いた。「肌が生まれ変わったみたいで気持ちイイんだ」と意外なことをのたまう。今度は刺激を和らげるよう、キャロットオイルを少し混ぜてみた。「最初に付ける時、冷たいからイヤなんだ。温められないの?」とまた不平を言うが、クレイを塗ってからは「今日はヒリヒリしないよ」とご機嫌。洗い上がってからは「今までキミのご推奨品(←アロマセラピーを指している)はいろいろ試されたけど、これほど効果的なものはなかったよー」と、誉められているんだかケナされているんだか分からないコメントを洩らした。
これを3日ほど続けるうちに、「もうキャリアオイルは混ぜなくていいよ、刺激が足りないくらいだ」と言い出した。肌が慣れてきたんだろう。もうクレイと精油だけでもヒリヒリしないという。「肌の汚れや脂や、いらないものを全部吸い取ってくれるみたいで、サイコーにいいんだ」と大変なお気に入りようである。
ちなみに、ホワイトクレイやピンククレイも使ってみたが、「ホワイトは全然刺激がなくてクレイパックした気がしない。ピンクはまあまあだけど、やっぱり一番効果あるのはグリーンだよ」と、グリーンクレイにのめっている。「初心者にはホワイトではなく、ピンクを薦めるべきだね。ピンクで刺激が強すぎると思った人はホワイトに、ピンクじゃ刺激が足りないと思った人はグリーンに切り替えればいいんで、ホワイトから試したらこの効果は実感できずに終わっちゃう人もいるよ」と、進言された。確かにそうかもしれない。
ところで、ニキビに対する効果はどうか?というと、1週間ほどクレイパックを継続した時点で、うるさいニキビもだいぶ収まってきた。便秘さえしなければ完璧にキレイになりそうなのに、「あと一歩」というところで便秘を起こしたりするのだ。まったくぅ。悔しい一方で、「次は便秘対策オイルの効果測定だ!」とうきうきしている自分がいたりする。そう、私は夫という新たな実験台を獲得し、実験対象が2体になったことが大変ウレシイのである。
(15)夫を実験台に、クレイ絶食療法に挑戦
我が家では99年7月から夫婦でクレイ内服を続けている。内服1ヶ月が経過したところで、夫も私も慢性便秘症が改善され、夫の脂性肌、ニキビが快方に向かい、私のアレルギー性鼻炎のくしゃみ発作が起きなくなった。ゆっくりではあるが、確かにクレイは身体のシステムをクリーンにしてくれているようだ。
ある日、夫が「クレイ断食をやる」と宣言した。前からそういう方法があることは話していたのだが、断食となると強い意志が必要だ。彼は「身体に要らないものが溜まっているような気がする。断食してクリーンアップしたい」と言う。「それじゃ、やったらいいでしょう、私もやりたいけど妊娠中でひっきりなしに食べているから一緒に出来なくて残念だけど」というわけで、とある木曜日から彼の断食は始まった。
断食といっても果物とジュースだけは飲んでいいことにした。牛乳は最初は飲まないと言っていたけど、結局途中から飲みだしたようだ(彼の牛乳消費量はハンパじゃないので、普段に比べればカワイイ量だが) 毎日会社に行くのだから、ガス欠になってしまうようでは困る。
そして、水を沢山飲むこと、クレイは1日3回飲むこと、にした。本来は1週間くらい継続すると、成果が出るらしいが、最初から「1週間!」と決めうちしてしまうのはツライから、「様子をみながら、辛かったらすぐ止めればいいし」という柔和路線をとった。
使用前後を比較するために、体重計に乗れと言ったのだが、夫はこれだけは拒否した。自分の体重がホームページに掲載されることを恐れたのか?? (でも、あそこまでスケール違ってデカイ[2m,100kg]と、誰も評価の基準が持てないと思うんですけど)
木・金は「お腹はすいてないけど、疲れた」と言っていたが、そのわりに帰宅するなり芝刈したり、掃除したりと元気に働いていた。土曜日になると、見るからに顔色がよくなって、いつもどこかに必ず出来ているニキビがきれいに消えていた。でも、この日は主観的には結構辛かったらしく、スーパーに買物いった時、「お腹すいた、食べ物が並んでいるの見たくない」とブーたれていた。
日曜日の朝、いきなり下痢した。いわゆる宿便が一掃されたようだ。それから急に体調がよくなって、空腹感もなくなって、スッキリしたという。それから2~3日はけっこう快調に絶食を続けて、水曜日くらいから次第にパンなど少しずつつまむようになった。
さて、効能はどうだったのか?と言われると、良く分からない。目に見えて客観的に判断出来るのは、ニキビがキレイになくなったこと。断食をやめてから、また少し出てきたけれど、以前と比べればずっとキレイだ。おなかの贅肉もだいぶ減ったし、肌全体のどんよりした色がなくなって顔色もよくなった。本人は「また、やってもいい」と言っているから、主観的にも悪くなかったのだろう。
(16)切り傷にクレイ
同居人田村は料理が得意で、おだてるとおいしい日本料理をごちそうしてくれる。魚をさばくところからはじめて、刺身や寿司まで作ってくれるのだが、ある日、台所で悲鳴があがった。出刃包丁で見事に指先を切り込んでしまったのだ。
傷口は1センチくらいの深さがあり、流れる血がとまらない。とりあえず、自力で止血をし、マキロンで消毒していた。そのとき、「今こそクレイだ!」と私はひらめいてしまった。他人の不幸も実験に結び付けてしまう、この発想にはやや気がひけるが、「いや、早く治って欲しいからこそ、なのである!」と自らを説得させ、田村にクレイ療法を提案する。もともと自然療法みたいなものにはあまり感心がない人なのだが、いちおう了解してくれた。
さっそくグリーンクレイを水で練ってペースト状にし、これに殺菌・止血効果のありそうな精油(ティートリー、シスタス、カレンデュラ)を混ぜた。血が止まりかかったところで、傷口に思い切りクレイペーストをぶちこみ、油とり紙のようなものを巻いてから包帯を巻く。これで出来上がり。
翌日、包帯をとってみると、クレイが乾燥してこびりついていて、なかなかとれなかった。が、中の方はまだ完全に乾いていない。クレイは仕事が終わると乾燥するというから、傷に接触した部分はまだ仕事中だったのだろう。外側をキレイにしようと、お湯につけながら、乾燥したクレイをはがすことにした。そして、またクレイペーストをつくり、これを傷口に埋め込んで包帯を巻いておいた。
3日めからは、精油ではなく、細胞の回復に一役買ってくれるはずのセンテラオイルと、カレンデュラオイル(どちらも浸出油)を混ぜてみた。これを1週間ほど継続したところで、包帯は必要なくなったようだ。それからは、作りおきしたクレイペーストを少しだけ塗ってはバンドエイトを貼っていた。
もともと新陳代謝が激しく、傷などの治りが早い人なので、クレイを使った結果、治りが早かったかどうかは分からない。が、炎症を起こすこともなく、キレイに傷はふさがっていったから、まあ、効いたと解釈してもよさそうである。ついでに、クレイには鎮痛効果もあるのだが、本人はそこまでは感知しなかったようだ。うーん、相変わらず「実験」になっていない・・・。
(17)カーペットの黴退治で、ホワイトクレイの力、再認識
ある日、ヨガの時使用するお気に入りのカーペットを掃除していたら、カーペットの裏にホコリのような微小な生物が蔓延しているのを発見した。いくら掃除機で吸い取っても1週間くらい経つとまた再発生する。季節に関係なく、いつでも増殖していくようだ。どうも真菌の一種らしく、要するにカビなんだろう。
市販の殺虫剤・殺菌剤はもちろん試したし、日光にあてて天日干しだってした。でも、ダメなのだ、また発生してくる。
そこで、「こういう時こそ、クレイが効くかも・・・」と思い立った。クレイには殺菌作用はないが、菌の働きを中和してくれるハズ。でも、まさかこんなに頑固な菌がクレイごときでおとなしくなるわけはないだろう・・・と、かなり懐疑的だった。まあ、とにかく実験だ。
カーペットの表と裏、両面にホワイトクレイのパウダーを「ふりふりカーペット」の要領で振りかけて、半日放置した。そして、掃除機でクレイパウダーを吸い取った。やったことは、たったこれだけ。あれから1ヶ月以上になるが、その後、一度も例のホコリのような黴は生えて来ない。見事、撃退に成功したようだ。
たかがクレイ、されどクレイ。この実験でクレイのパワーに改めて感心させられた。
※クレイをふりかけすぎると、掃除機が吸い取りきれなくなって故障することがありますので、ご注意ください。
(18)湿疹に、クレイパックが効く!
夫は子供の頃から湿疹もちで、普段はなんともないが、汗をかいたりすると服に残留した洗濯用洗剤(柔軟剤かも)との反応で、赤い発疹を起す。カユミと、ひりひりした痛みに悩まされるようだ。
こうなったら、まずはグリーンクレイで患部をパック。レシピはその時の様子、手持ちのオイルによって変えているけど、だいたいこんな感じ。
- グリーンクレイ 大さじ 1杯
- EFAオイル(特にボリジオイルが有効とみた) ほんの少し(1-2ml)
- 精油(カレンデュラ、ミルラ、ジャーマンカモミール、キャロットシード等から選択) 2~3滴
- 水 適時(ウィッチヘーゼルウォーターやカモミールウォーター、ラベンダーウォーターなどを利用することもある)
クレイって実に不思議なことに、肌や内臓に異常がある時は、異常がある部分だけがなかなか乾かないのだ。クレイが乾かないってことは、クレイはまだ仕事をしている、という意味なんだそうだ。ついでに原因不明で乾かない部分がある場合には、そこに注意しておくと、病気や異常の早期発見にもなるというわけ。
このケースでも例外にもれず、湿疹部分だけがちっとも乾かないのだ。他の部分は15分くらいで乾いているのに、30分くらいかかったりする。乾くまで待って、シャワーでクレイを落す。
その後、EFAオイルに精油を混ぜたものを塗っておく。オイルが肌に浸透したら、ホワイトクレイをベビーパウダーの要領ではたいておく。
こうすると、12時間以内には湿疹が沈静化し、かゆみと痛みはかなり鎮まる。
ちなみに、実験記録(65)で「かゆみ止めブレンド」をデンマーク人の知り合いに使ってもらったら効果的だったというハナシを書きましたが、この人にもグリーンクレイでのパックを併用してもらいました。
(19)発疹にレッドクレイバス
胴体に、かゆくて赤い発疹ができた。化学療法(抗がん剤)の副作用なのか、単なるあせもなのかは不明。ホワイトクレイをパウダーのままパタパタはたいておくと、かゆみは軽減して、悪化はしないんだけど、改善はしてこない。そこで、いつものグリーンクレイのクレイバスをレッドクレイのクレバスに変えてみた。
バスタブに、レッドクレイを大さじ3杯ほど。
そうしたら、みるみる改善してきたので、びっくり。
レッドクレイは、グリーンクレイと同じく、イライト、カルサイトが入っているんだけど、クロライトという粘土成分が特徴的。そのせいか分からないけど、レッドクレイのクレバスに入っていると水面からしゅわしゅわという音が聞こえてくる。
レッドクレイは色が服などに付きやすいので、日常づかいには敬遠されがちだけど、実はクレイセラピーには優秀なアイテムです。
※レッドクレイのお風呂から出るとき、 タオルに色がついたりしますが、 お洗濯すれば落ちます。
長いこと人体実験を繰り返した結果、最初は懐疑的だったクレイの効能について、ようやく納得することができるようになりました。もっともっと勉強&実験は必要ですが、とりあえずクレイを通信販売コーナーに追加することにしました。
興味のある方はどうぞ!!
★→クレイ通信販売コーナーへ
ところで、自己実験の欠点は、自分の体調・心の調子が悪くならないと実験できないことですね。滅多にストレスを感じない生活をしている人間には、ストレス解消の実験などなかなか実現できません。3人よれば文殊の知恵。皆さんのお力を貸してください。
皆さんのアロマ&クレイセラピー体験について情報交換していきたく考えております。「こんな使い方をしたら効果があった/なかった」という体験談をお聞かせください。
投書メールは、こちらまで。
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